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シェアハウス事業からの「事業撤退」という体験談

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創業時から山手線沿線でシェアハウス事業をやっていたのですが、
昨年秋から徐々に縮小し、先月までで撤退することになりました。

今後は、今まで以上に自社メディア事業に集中していきたいと思っています。

シェアハウス事業の縮小を決めたのは昨年9月くらいでしたが、
あのタイミングで撤退決めてなければ、今もっと大変だったんだろうな…なんて思う今日この頃。

事業撤退も思えば貴重な経験だったと思うので、
ポジティブな意味で、振り返ってみようと思います。

(超長文です)

どんな事業だったのか?

一言で言えば、「都心部にシェアハウスを作り、貸し出す」という事業。

要点を書くと、
●専有面積60平米~100平米以上の物件をオーナーさんから(なるべく安く)借りて、
●1物件に10人くらい住めるようにして、
●1人あたり~万円の価格で貸して、住んでもらう
という流れ。

自社物件を買うのはリスキーなので、オーナーからサブリースした物件を
シェアハウス化しているというのが味噌。

「入居者からもらう家賃」-「オーナーに払う家賃+運営にかかる経費」
が利益となる事業である。

物件の確保から内装の工事、入居者集客、物件管理と、
運営物件に関わることは上流から下流まで全業務を担当することになる。

立ち上げた背景

エイリストを立ち上げたのは2009年だったのだけれど、
2009年といえば、ちょうどルームシェアとかシェアハウスという言葉が流行っていた頃。
リーマンショック後ということもあって、生活費を抑えたい人も多かった。

(一方で、物件オーナーさんも、都心部の物件で空室が増えて苦労をしていました。)

もちろん友達とルームシェアをする人も多かったのだけれど、
ネット上で見つけた人とルームシェアする人だとか
誰かの運営するシェアハウス(ゲストハウス)に住もうとする人もそれなりにいた。

シェアハウス事業をやっているという知人の物件は大体どこも盛況だったし、
フリーターが片手間で運営して、自身の所得だけで年収800万くらいになっているという事例もあった。

そんな状況を見ていて、当時不動産に興味を持っていた僕は、
「これは自分でもやってみたい!」という考えを持った。

大工仕事から入居者対応まで

シェアハウスというと、1つの部屋にベッドが複数個置いてあるドミトリー(相部屋)タイプや
1人が1部屋ずつ利用する個室タイプをイメージされる方が多いかもしれない。

僕が最初作ろうとしていた物件も、そういう物件だった。

でもそういう形式のシェアハウスは他にたくさん合ったため
後発企業としては何か「アピールポイント」が欲しい。

そこで知人のアドバイスを受けて至った結論が、「半個室」のシェアハウスを作るということ。

イメージとしては、
カプセルホテルとネットカフェを足して2で割ったような空間といえばいいのだろうか。

個室タイプよりは安く、ドミトリーよりはプライベートを保てる…という良いとこ取りを目指して、
山手線沿線・半個室で家賃3万円台という感じで価格設定していた。
(初期費用ありの場合。初期費用なしなら4万円台後半になる)

半個室にするための壁などはどうするのか?というと、
ホームセンターから木材と金具を調達して、自分たちで組み立てるのである。

木材にドリルで穴を空けたり、金具を固定したり、ドアを取り付けたり…。

今でこそインターネットを使う事業ばかりやっているが、
当時は大工のようなこともやっていた。

この時の費用が実は結構かかっていて、最初の頃に作った物件は
なんと木材・金具などの材料だけで1物件100万円。

後期型の物件は1件あたり40万円くらいで作れていたので、
今思えば費用をかけすぎだったと思う。

物件入居時の初期費用(敷金・礼金・仲介手数料etc…)は別にかかっているわけで、
エイリストの設立初期は結構な財政難。
正直言って胃が痛かった。

(※資本金は1円なので、運転資金は基本的に僕個人が会社に貸付していました)

ちなみに、初期に作った物件のクオリティは正直低かった。(と思っている)

地震は問題なく乗り越えたので、ある程度頑丈には出来ていたようだが、
よく「ネットカフェの個室みたい」なんて言われていた。

後期型物件はその辺りを反省し、空間の使い方を工夫し
1部屋あたりの専有面積増(とコスト削減)に成功した。

1~2週間の突貫工事で物件を立ち上げて
完成まであと少しというところまで来たら、入居者募集の告知を行う。

始めた当時は募集を出すとかなり反響があって、
告知すると無料媒体だけでも1日2~30人くらいから問合せが来ていた。

その中で1日4~5人が見学に来て、そのうち1名入居が決まる。
月末に見学に来る人が多く、月末の10日くらいで空室は一気に埋まる。

入居希望者は、フリーターもいればサラリーマン、自営業、学生、
転職活動中の方など、老若男女いろんな人が来る。

もちろん20代が圧倒的に多いのだけど、たまに40代・50代の人も。
どっちかというと男性の方が多いのだけど、女性もそれなりに来る。

モデルをやってるような女の子もいれば、ホスト・キャバクラ勤めの人もいたし、
ネットワークビジネスやってるような怪しい人も来た。
普段なかなか接しないタイプの人も多い。

当初は僕自身がシェアハウスにPCを持ち込んで待機し、
内覧申し込みの受け付け、内覧対応から入居対応までやっていた。

1人の内覧にかかる時間は15分くらいで、
尚且つこちらは現地で待っていれば良いので時間のロスは少ない。
それ以外の時間は他の仕事に充てることが出来た。

設立1年目で月商150万・粗利50%

そんな感じで、10人入れる物件を作ったら1ヶ月も経たずに満室になったりしていた。
退去する人も多かったけど、それ以上に問合せが来るので、割とすぐ埋まる。

入居者と同時に住み込みの管理人も募集し、
家賃+αくらいの報酬で物件管理や内覧対応の手伝いもお願いした。
(中には優秀な人もいて、自分が見学対応するより決定率が高いという人もいた)

満室になったら次の物件を探し、物件が見つかったらまた突貫工事。
完成したら入居者を募集し、また1~2ヶ月で埋まる。

もちろん、途中でトラブルは多々起きた。

洗濯物を洗濯機に入れたまま放置する人がいるとか、
1人で1時間以上風呂を独占している人がいるとか、
隣の人がうるさいとか、
自室で目覚まし時計をかけたまま鳴り続けている人がいるとか、
そういった住人同士のトラブルも多かった。

冷蔵庫の食べ物がなくなったとか、
金目のものがなくなったというような窃盗騒ぎもあった。

トラブルが起き、たまにやめてしまいたくなりつつも
物件立ち上げ→満室化のサイクルを何回か繰り返した。

すると、設立1年目で4物件が立ち上がり、
月商は150万に達し、なおかつ粗利も50%くらい出ていた。

これは個人事業レベルでの話だとは思うのだけど、
一般的な不動産屋の基準で、「業界未経験者が設立1年目で月商150万円」
というのは割とすごいらしい。

「ネットの事業もやってる」と言うと、
「それだけ儲かってるなら、シェアハウス事業をもっと伸ばしなさい」と言われるほど。

自分としてもまんざらではなく、強気に
「あと1年ちょっとで年商1億・粗利50%くらい行けるかな」とか
「海外にも作ろうか」なんてことを考えていた。

都内に大きな物件を複数所有する、資産家とつながりができたのもその頃。
物件がありすぎて、持て余しているようだった。

その人の持つ物件をシェアハウス化すれば、合計で200名は入居できる計算になった。
単価5万円とすれば、月商1000万・年商1億円が見えてくる。

(ちなみにオーナーの希望もあり、
 シェアハウス事業とシェアオフィス事業を同時に走らせようという計画も出た。)

「物件を作るノウハウと集客のノウハウはあるから、後はやるだけ」
そんなふうに思いつつ、オーナーとの交渉を進めた。

雲行きが怪しくなる

そのままうまく行っていれば今頃はバリバリの不動産屋さんになっていたかもしれないのだが、
事業を始めてから1年経った頃、急に雲行きは怪しくなってくる。

入居希望の問合せが格段に減ってしまったのである。

1日20~30件くらい問合せがあったものが、1日1~2件くらいになった。
見学から入居の決定率はそんなに変わらないので、新規入居者も減る。

その当時はちょうど新しい物件を立ち上げた頃で、物件は合計で5つになっていた。

新物件も含め、今まで以上に入居者を増やさなければいけない。
それが逆に減ってしまったのである。

その一方で退去者は今まで通り出る。
空室率はドンドン上がっていく。
「需要過多に頼り切り」だったことが、ここに来て裏目に出た。

8~9割で推移していた稼働率が、5~6割にまで落ちて行く。

この事業モデルは、稼働率9割なら粗利率50%を超えるが、5割では赤字となる。
初期投資もまだ回収中なのに、ランニングで赤字になってはどうしようもない。

集客を強化しなければと対策を練り 多少は回復するものの、せいぜい入居率6割前後。
しかも短期入居者を一時的に入れるという方法で、焼け石に水。
退去した分の空室を埋めるのがやっとというペースになる。

そんな状態が1~2ヶ月くらい続き、
ついに5物件のうち1つ、高輪台の物件は閉鎖しようということになった。

こうして五反田2物件、鶯谷2物件体制となる。

資金ショート

そんな状況でも、まだ拡大路線は捨てきれずにいた。

「季節要因もあるはず…」
「物件の形式を変えればまだ可能性はある…」

そんなことを考え、あきらめきれずにいた。

その時自分の考えていた「可能性」というのは、
在庫リスクを排した、オーナーとの新しい契約形態に関連していた。

従来の契約では5LDKなら5LDKを丸ごと借りるため、
「埋まっていない部屋」に対してもオーナーへの家賃支払が発生していた。

それに対して新しいオーナーとの契約では、物件全体をサブリースするのではなく
「入居者1人ずつ」部屋をサブリースする方式でお願いしていたのだ。

どういうことかと言うと、入居者のいない部屋については
オーナーに対して支払をしなくてよいことになっていたのである。

つまり、エイリストにとっては「在庫リスク」がない。

(人材業界で言うと、特定派遣から一般派遣に切り替えるような発想に近い。)

「だから新物件を立ち上げても問題ない…」
そう考え、新規候補物件の保有者であるオーナーとの交渉も続けていた。

ただ、在庫リスクが無いとはいえ立ち上げに多大なマンパワーが必要なのも事実。
また、オーナーにしてみれば「やってみたけど空室埋まらない」では済まされない。

オーナーと初対面した時と状況が違うのはもはや明白だったが
そうともなかなか言い出せない。

さらに、5物件目を立ち上げた時の出費によって、資金的にはショート寸前だった。

色々な案件の入金が9月末だったこともあって、
それまでの1ヶ月間は一番厳しい時期だったかもしれない。

メンバーからは、「エイリストは資金調達しないのか?」とも聞かれたと記憶している。

そんな状況でも資金調達しなかったことにはいくつか理由があるが、
万一 資金調達をするなら、それは「拡大のための資金調達」しかないと思っていたためである。

その場しのぎで資金調達をしても意味がなく、
それを使い切った時、さらに厳しくなるだけである。

下手にキャッシュを持ち、「まだ余裕がある」と油断してしまうのも避けたかった。

冷静に考えれば、シェアハウス事業を拡大できないのは明白だった。

新オーナーの物件に着手するならば、当然さらなる投資が必要になるが、その資金はない。
儲かる事業でなければ、そもそも投資する意味が無い。

そしてシェアハウスがもはや儲かる事業ではないということは、
入居サイクルが短く、問い合わせが減っている状況を見ていれば容易に理解できることだった。

別のターゲットを狙っている業者でうまくいっている事例はもちろんあるのだが、
自分の狙っていた市場は大ハズレだったのだ。

事業転換の意思決定

そしてついに、「事業撤退」を決意する時が来た。

高輪台の時のような「一物件閉鎖する」だけでなく、
「シェアハウス事業をこれ以上大きくしない」
「むしろ徐々に小さくしていく」という撤退の意思決定である。

プライベートな事が絡んでしまうため詳細には書かないが、きっかけは
自分に近しいある人に、事業の状況を話した(話さざるを得なくなった)事だった。

洗いざらい話した僕が言われた事、要点は
・その事業が会社を厳しくしている原因なら、やめるしかない
・今のまま突き進んでも、新物件のオーナーに迷惑をかけるだけ
・インターネット事業が本分なのだから、そちらに注力するべき
ということである。

正直なところ、自分でも薄々わかりはじめていた事ではあった。

ただ、チャンスを逃したくないという焦りもあったし、見栄もあった。
だから潔く撤退を決めることが出来ず、ズルズル行ってしまったのだと思う。

「事業がうまくいっていない」という事を認めたくなかったのである。
「これはまだ投資の最中だから、そういう事もある」という
言い訳をして、騙し騙しやっていたのだ。

自分が未熟だったと気づき、
まずは新物件候補の所有者であるオーナーにも状況を正直に伝えた。

「ここ何ヶ月かでシェアハウスの市況が大きく変わってしまった」こと。
「今のまま物件をシェアハウス化しても、期待するほどの収益が得られない」こと。
「自社単独では、オーナーの持つ物件全体を満室にするのは難しい」こと。

口頭で伝えた後、念のため詳細をメールでも送って欲しいと言われ、
作成した資料をメールでも送付した。

同時に、オーナーが「それでも物件をシェアハウス化したい」と言う場合に備え、
他のシェアハウス業者への引継ぎも考え、根回しをしていた。

しかしその後、そのオーナーとは音信不通になった。

シェアハウス統合

新物件立ち上げをあきらめるのとほぼ同時に、事業縮小にも着手し始めた。

一番最初にメスを入れたのは、立ち上げたばかりの5つめの物件。
まだ入居者もほとんどおらず、影響を最小限に抑えて、物件を1つ減らすことができる。

とはいえ、ただ借り手がいなくなるだけでは、オーナーにも申し訳ない。
色々と手を回して、シェアハウスを運営している別の知人を紹介することにした。

これで五反田2物件、鶯谷1物件の3物件体制になった。

その後、ルーチン業務はメンバーのTくんに任せ、自分はネット関連の事業に集中。
4月に五反田の物件を1つ閉じ、7月に五反田のもう1つの物件を閉じた。

鶯谷の1件はまだ残しているが、事業用のシェアハウスというよりも、
社宅のような使い方をしていくつもりである。

だから事業としての「シェアハウス」は、ほぼ終わった状態なのである。

2012年追記:社宅の方も、翌年3月に終了させることになりました。

———————————————————————————

なぜうまくいかなかったのか

以上、シェアハウスの事業の変遷を振り返ってみました。

かなり長々と書きましたが、これでもまだ沢山の話を省略しています。
(色んなネタがあるので、それはそれで機会があればまた書いてみたいと思っています)

やはり一番の問題は、
需要の増減を読んだ上での事業拡大が出来なかったということ。

もちろん低価格シェアハウスのブームがずっと続くとは思っていなかったけれど、
こんなに早く終焉するとも思っていなかった。

「空室という名の在庫リスク」の存在も大きいのですが、これは根本の問題ではありません。
なぜなら、エイリストがリスクを負うかオーナーが負うかの違いでしかないからです。

エイリストで在庫リスクを負わない契約でやっていたとしても、
空室を埋められなければ結局事業は継続できません。

二番目の理由を挙げるとすれば、
「長期入居者」を十分に確保できなかったことだと思います。

トラブルで退去した人もいるのですが、
そもそも短期入居前提の入居者が多かったことが問題。
要は、サービス設計が悪かったのです。

「初期費用が安くすむ」という特性上、
「お金が貯まるまで、一時的に住みたい」という人は来るわけですが、
やはり定着しないのです。

(中にはシェアハウス事業でうまく行ってる会社もあるのですが、
 価格を訴求ポイントにしたところは軒並みうまくいっていないという印象です。)

3つめの問題として、利益構造的な問題もありました。

光熱費分を抜いて1人売上4万、2万が物件の「原価(オーナーへの支払)」だとすると、
1人の入居者から1ヶ月に出る利益は2万円。

その程度の利益で、入居期間が平均3ヶ月くらいだったら…
1入居者あたりのLTV(ライフライムバリュー)はせいぜい6万円程度。

広告費を1入居1~2万円で抑えたとしても人件費はかかってしまうので、
そうなると入居させる労力の方が圧倒的に高くなってしまいます。

この辺りの「1入居者あたりの利益」が極端に低いことが、
一般的な不動産ビジネスと違った点です。

大家業というのは何もしなくても家賃が入ってくるのが理想なのですが
低価格帯シェアハウスという業態では、
「常に」入居者集客と入居者案内をしていないといけない。

装置産業であり、それなりに初期投資がかかるにもかかわらず、
非常に労働集約的でもあるのです。

「一度入居すれば1年くらい居てくれるはず」なんて
甘い考えでやっていると痛い目を見るのです。

ただ前述の通り、シェアハウス事業をやっている全ての会社が
うまくいっていないわけではない。

それも踏まえて感じているのは、自分自身がこの事業に対して
「本当に必要な」適性が足りていなかったということ。

従来の不動産事業と違ったやり方で事業展開をした事などは
うまくいっている間は評価されることもありました。
でも今にして思えば、それは事業成功のために本当に必要な要素ではないのです。

ターゲット選定が間違っていたというのは確かなのですが、
仮にターゲットを変えたとして、自分がうまくやれたというイメージは全くありません。
(だからこそ撤退を選んだわけですが)

例えば方針転換をするとしたら
「高級志向型のシェアハウス」を目指すとか、
「外国人向けのシェアハウス」を目指すという路線がありました。

(この2つは、いずれも「交流」を付加価値としている。)

しかし高級志向のユーザーに受ける物件を作るセンスは僕にはありませんし、
高級志向になればそれだけ初期投資額も増大します。

外国人向けシェアハウスを作るとなると、
ネットで集客するのではなく、留学生の多い学校と組むとか
そういったオフライン展開の方が戦略とマッチします。

いずれにしても、本来の自分の強みとマッチしないと感じました。

そんなわけで、やはり原点回帰で自社のネットメディアを
運営していくことにしたのです。

シェアハウスの集客用に使っていたサイトも、
今は大手不動産ポータルと提携して、賃貸物件を検索できる情報サイトになっています。
http://hitorigurasi.info/

(ちなみに、↑のサイトはシェアハウス市場が縮小した後に
 普通の賃貸物件を載せることを見越して「ひとり暮らし白書」というサイト名にしていました。)

今後は、「就職」と「不動産」の2分野を中心として
メディアをじっくり育てていきたいと思っています。

人間、やはり向き不向きはあるもので、
「向いていること」をやった方が良いのです。

投資金額的にも時間的にも寄り道になってしまいましたが、
この経験は不動産サイト運営事業を行う上での糧にしていきたいと思っています。

【追記】
はてぶでこんなコメントをいただきました。

>(前半略)シェアハウスって仲の良くなりそうな人間どう固めるかだと思うんで、入居者の内面や価値観に踏み込んだ話がほとんど見えないレポだとガワだけ用意したんじゃないかって読めるなあ。

まさにこれがおっしゃる通りで、
「低価格」を売りにしていたうちのシェアハウスでは
入居者属性を近くするとか、そういった部分は重視していませんでした。

(実際、低価格帯のシェアハウスに問い合わせてくる人は、
 価格第一で、交流は二の次という感じだった)

入居者同士仲良くなれるようにというスタンスでやると、
必然的にターゲットとする市場が小さくなり、拡大には向きません。

また、そういうニーズでシェアハウスに来る人というのは、
半個室型のシェアハウスなんてあまり選択肢に入れておらず
ちょっと割高でも個室タイプを選ぶ傾向にありました。

実際、個室タイプのシェアハウスをやっている業者の話を聞いたことがあるのですが、
利回りは一般の不動産物件と比較して年利1~2%しか向上していないようでした。

もちろん設定価格にもよるとは思うのですが、
リフォームなど行った上で、年利1~2%しか変わらないとなると
ビジネス的にはあんまり旨みがありません。

そもそも自分たちで物件保有しているわけでもないし…。

(ちなみに、半個室型シェアハウスでは(理論上)利回りは2倍くらいになります。
 利回り10%の物件が、8~9割ほど埋まっていれば利回り20~30%くらいになる。)

同時に、「自分に向いていない」と判断したのはここでもあります。

ソーシャルアパートメントさんとかはうまくやってるのかもしれませんが
僕はそういう感性的な仕事には弱いと自覚しています。(笑)

なので、「ガワだけ用意した」というコメントは当たりです。

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コメント

  • 自己分析が凄くてきていたので、
    とても良い経験だったのじゃないでしょうか。

    失敗は、成功より多いわけで、失敗があるから成功がある。
    成功の糧と出来る失敗だったことが、この記事から伝わってきました。

    お疲れ様でした!

    by anjin 2011年8月8日 11:12 PM

  • > シェアハウスはブームだったのか。

    テレビで持ち上げられてるものは、全て流行ですよ。
    ある日、パッっと消えます。

    このパッは経験したものしか分からないでしょうが・・・

    by 名無し 2011年8月9日 12:01 AM

  • とても参考になる情報でした。パートナーがいてもいなくても女性どうしが支え合って暮らしていける長期的な視点にたったシェアハウス構想を友人数名で考えています。これから多様な生き方が増える中、これまでのシェアハウスのように、若者のための安価でテンポラリーな「他人と短期的に住む」という暮らし方ではなく、これまでの血縁家族ではない人とのつながりの中ですでに培った人間関係に囲まれて生活する暮らし方を模索しています。物件紹介してもらえると嬉しいです。

    by makainko 2011年8月11日 2:53 PM

  • 自分もシェアハウスにいますが。基本的に体育会系の方じゃないと、入居には
    向かないかもしれませんね。個室にすると共有場所にみなさん出てこなくなり
    コミュニケーションもとりずらくなりますしね。はじめの面接が大事ですね。
    五反田にも物件お持ちだったのですね、興味があります。今はどうなってますか?

    by syu 2011年9月15日 3:01 PM

  • >Syuさん
    体育会系というか、志向のあってる人同士でなければ難しいかもしれませんね。

    五反田の物件はすべて撤退して、今は鶯谷の物件だけエンジニア向けに残してある状態です。

    by admin 2011年9月15日 4:21 PM

  • [...] シェアハウス事業からの「事業撤退」という体験談 カテゴリー [...]

    by シェアハウス事業撤退→ギークハウス鶯谷を開始しました。 | 一騎当千×仕事術 2011年11月14日 8:59 PM

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    by エイリスト設立3期目に突入。2011年振り返り | 一騎当千×仕事術 2011年12月11日 7:19 PM

  • [...] 【追記】本物件は運営を終了いたしました。参考記事:http://sakazuki.info/1074/ [...]

    by 株式会社エイリスト|A-List, Inc. » | » シェアハウス「ダイバシティ鶯谷」、2号館を開設 2012年7月12日 1:14 PM

  • [...] 当時はシェアハウス事業の将来性にも疑問を持ち始めた時期であり、 「それならエイリストの他のメンバーも一緒の場所で仕事できないか」 …という図々しいお願いをしたところ即決でOKをいただき 間借りをさせていただく事が決まりました。 [...]

    by 独自オフィス開設を決意した理由と、その後に訪れた心境の変化 | 一騎当千×仕事術 2012年7月17日 8:51 AM

  • [...] シェアハウス・ショック(今名付けました)により 銀行残高が4桁に突入したこともありましたが、そんな状況でも 「借入をしたら、気が緩んでお金を使ってしまう」という理由から資金調達を拒んでいました。 [...]

    by 『資金需要のない会社』が資金調達をする理由について考えてみた | 一騎当千×仕事術 2012年10月9日 8:39 AM

  • ネットをしていたらここに行き着いたんだが、
    シェアルームで儲けていこうなんて
    無理だと思うがね・・
    自分はシェアルームは全国で3戸の
    マンションでやっているが儲けなど
    全く出ないよ。
    じゃ、何故ルームをやっているかというと
    自分は50歳の中年だが20代前半の人間と
    関わる事など先ず無い。
    しかしシェアをしていれば若い人と関われるし、
    考え方も理解できるようになる。
    それが他の自分の仕事に生きてくるんだよ。
    10年以上シェアは赤字続きだが
    他の仕事は毎年売り上げが上がっている
    だから
    全くやめるつもりは無いんだ。

    by シェアマン 2014年5月21日 7:13 PM

  • はじめまして。不動産に興味を持ち始めてこのページにきました。
    5年前の記事ですが、運営に関することなど、読んでいてためになりました。
    一点だけ気になったのが、「もし自分がそこに居住した場合、どのくらいまで住んでいられるか?」オーナーさん自身、そこで体験的に生活してみたことはあるのか?想定してみたことはあるのか?そこで感じることが入居サイクル、シェアハウスの人気推移の答えになったかなと思いました。しかし、住み心地を追求すれば、資金がないところですぐに利益を出すことは難しいですよね。住み心地が悪ければ、定着はしない。不動産は長い目でみるべき事業なのかも…

    by む 2016年9月25日 9:10 AM

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